ガソリン税と電気自動車のお話「お正月から難しいこと言うねぇ」

というわけで、ゆっくり考える時間のある正月はもう少し時事ネタでお届けします。

まさに、大きな変化が起きようとしている今の時代。どう変化を見極めて乗り切っていけるのか?次の世代は常にそのテーマを見つめているのでしょう。

一方、いつの時代にもその変化に抵抗する人がいます。既得権者の悪あがきは見苦しいというお話をして、古い世代への反面教師にしたいと思います。


昨年末になにやらきな臭いお話が漏れ聞こえて来ました。新聞で読んだこの記者会見の記事です。

「EVもガソリン車と同じ道を走っているので、相応の負担をしてもらう必要がある。ガソリン税がなくなったらどうするのか」石油連盟の木村康会長(JXTGホールディングス会長)は9月の記者会見でこう述べ、税負担の「公平性」を訴えた。

「ガソリン税がなくなったらどうするのか」だって?そんなの「万歳してみんな喜ぶ」だけじゃん。

「税負担の公平性」ってさ、なんで課税を認めちゃってんのよ。あなたたち主張するべきは「暫定税率廃止」でしょうが。石油に税金かけるな!って言うべきところでしょうが。

まあ、この石油業界のアタフタぶり(笑)どうしてそっちへ話が行っちゃった?おかしな方向で笑ってしまいました。

「環境のためにハイブリッドや電気自動車乗ろう」なーんて奇特な人はまあいません。みんな「ガソリン代 高えなあ〜」と思ってますよ。そしてそのガソリン代には税金がめちゃくちゃかかっていることもよく知っているわけです。民主党に政権交代した時にガソリン税の暫定税率を一時的に廃止されて安くなったあのゴタゴタで、みんなお勉強しちゃったもの。

「そっか、だったら電気自動車にすれば税金払わなくて済むじゃん!」

ってみんな思ってたところに、冒頭の記事です。その続き。

2009年度からは一般財源化し、道路整備と直接結びつかなくなったが、「受益者負担の色合いは依然としてある」(業界関係者)。このため、EV所有者らにも負担を求める方法として、「最終的には走行距離に比例して税金をかける走行税に変えるしかない」(石油大手首脳)との声が上がる。

石油業界が危機感を強めるのは、世界中でEVへの移行を促す規制の導入が相次ぐ中、EVやFCVの燃料に税金が課せられないままでは、ガソリン・軽油の需要縮小に拍車が掛かるとの懸念があるためだ。

んなアホな。

走行税ってなんだよ。どうやって税金徴収すんだ?走行距離で車検の時に?数十万円になるよ(笑)

そうだ!一般道にETCゲートつけるか(笑)そりゃいいや。Nシステム使ったら?(苦笑)

そもそも一般財源化したのに「受益者負担の色合いは依然としてある」ってなんだ?ビックリ都市伝説ですか?呆れてモノも言えぬわ…


EVが本当に地球環境に良いのかどうか、それはまだわかんない。

けれど、いま世界中でガソリン自動車の撲滅運動が始まっていますね。ドイツは2030年、イギリスとフランスは2040年に、ガソリン自動車の販売を禁止するというのです。人口の多い中国まで乗っかってとんでもない大ブーム!

まだ10年以上先の話だと油断しちゃあいけませんよぉ〜

自動車ユーザーは一部のエンジン音が好きな人を除いて、どんどん燃費の良いハイブリッドか電気代の安い電気自動車へとシフトしていきますよお。量産効果でもっと車体本体価格が下がれば、そりゃもう雪崩のように一気に変わってしまうでしょう。それを2030年とか40年までユーザーがチンタラ待ってるわけがない。

とにかく目の前の維持費がかからなければ、電力会社の発電所でどれだけ二酸化炭素排出量を増やそうとも、そんな遠い場所の話は誰も気にしないんだもの。

なのに「走行税で石油の需要縮小が止まる」と本気で思ってんのかな?

2008年当時、暫定税率を廃止しようとした時に、「揮発油税下げは環境保護の理念に逆行する」という屁理屈を言ってた連中はどこへ行った?石油の需要縮小を祝福してくださいよ。

あまりにも的外れなお話で、呆れちゃった。


NHKで「脱炭素革命の衝撃」という番組をやってた。

何十兆円というとんでもない投資金額が、太陽光発電に向かって流れ込んでいるという内容でした。砂漠で電気を発電して電気代が2.6円/kWhで供給されるというのです。今の日本の電気代と比べてゼロが1つ少ないまさに桁違いの安さ!

その脱炭素社会の実現に一番遅れているのが日本だというのです。あの、ここで炭素社会は悪であるという話をしたくはありません。自然エネルギーが本当に地球に優しいのか自信は無いです。

私が注目したのはその番組の中でのセリフで、ドキッとさせられるものがありました。パリ協定に関して、

「日本は技術的には素晴らしいものを持っているのに、なぜ協力してくれないのか?」

と言うのです。うーん…そんなふうに世界から見られているなんて…ビックリ。

CO2削減が合意されたパリ協定は、石油石炭といった化石燃料を使わない未来を目指すものなんだそうで、中国なんかとんでもない量の太陽光パネルを生産して輸出しているんだって。

日本の狭い国土であの太陽光パネルを敷き詰めると、自然エネルギーと言いながら、自然破壊にしか見えないんですよねえ〜なんでだろ。工場や倉庫の上にある時は違和感なかったのに、田舎の林を切り開いたり家の庭に太陽光パネルを並べられると、がっかりしちゃう。

木を燃やして二酸化炭素を出さないと、木は育たないんだけどなあ。欧州が言うようにCO2排出ゼロになったら、植物は全滅するんじゃないの?

けれど、電気って便利だしなあ…

水素燃料を目指していたこの国と自動車メーカーはFCVを市販にこぎつけたというのに、ここに来てEVへシフトする話ばかりがニュースになっている。水素燃料なら暫定税率を維持できると目論んだか?甘かったようだね〜

みんな、悩んでるねえ〜

しかし、何が正解なのかはさておき、その世界からの目が言うように、日本は炭素社会の既得権者(古い世代)が、新しいエネルギー技術(次の世代)の邪魔をしているのなら問題だ。

個人的にはHYMERくんが電気で動くようになったらとても嬉しいですよ。

昨年、TESLAがSemiという電気自動車ならぬ電気トラックの構想を発表しましたね。これが実現できるのなら、モーターホームも電気自動車にすることが出来るでしょう。電気がフルに使えるようになるだけで、とっても助かるよね。

ガソリンは、発電機用として万が一の備えに使うようになればいいですね。充電が間に合わない時に使うようにするとかどうでしょう?さらにそれがキャンプのバーナーにも使えるのならベストだね。ガスカートリッジもいらなくなる。

太陽光発電パネルを屋根に乗せておいて、普段は青空駐車場で晴れの日にずっと充電し続けていてくれれば、とても楽チンですよ。電気代もさらに助かりますよ〜太陽光発電って売電じゃなくて自家発電に使う方が目的に叶ってるよね。誰でも出来るんだもん。

インターネットは携帯電話の電波が5Gになれば、有線よりも無線の方が通信速度が速くなるでしょう。SOHOやノマドなんて憧れちゃってる人は、キャンカー事務所にしちゃえばいいんじゃない?

こうして、どんどん地面に縛り付けられた生活から、自由な生活スタイルに変わっていけるといいなあ。


砂漠に大量の太陽光発電パネルを敷き詰めて、太陽の光が遮られ大きな影ができて、そこに雨が降っても乾いてしまわないようになって、植物が再生して土が再生されて、砂漠が緑地に変わっていくとしたら、もしそんなことになったらそれは凄いことだな。

自然の再生能力の前では人間の文明なんて風前のともしびなのかもしれないね。

さて、難しいお話もいったん休憩。また明日から企画旅のお話が始まります。お楽しみに〜