キャンピングカー(ここでは正しくはモーターホームなのですが、この話題にはキャンピングカーの方が話のつながりが良いので今回はこのまま進めるね)を買ってから、めっきりキャンプに行くことが減りました。理由は簡単です。HYMERくんでオートキャンプ場へ行ってもテントを張らなくなったからです。テントを張らないのなら、何もキャンプ場に行く意味がありません。寝るだけなら駐車場でも構いません。
アウトドアが大好きでキャンプが趣味です…という場合はテント泊が大好きだということでしょう。テント広げてポール通して組み立てて自立したらガイライン張ってペグ打って…。けれど、キャンピングカーはその名の通り「キャンプするカー」なのに、キャンプのメインイベントであるテント泊をしないのです。
これは、まったく予想していなかったカルチャーショックでした。(今、ネット上を少し考えりゃわかるだろ、というツッコミの嵐が吹き荒れていることでしょう)
テントが大好きで、テント泊を楽しみにしている人ならこんな変化はないでしょう。でも、私たちはまったく違っていました。もちろんテント泊も楽しいのですが、それよりもキャンピングカーの車中泊の方がもっと楽しかったのです。
初めて見た子どもが必ずここで大はしゃぎするように、大人もかなりテンション上がるんですよねえ。
何の意味もなく自宅の庭でここで寝てしまうぐらいにです。誰かの家に遊びに行っても、庭に停めさせてもらってここで寝ます。寝具を用意してもらわなくていいし、気を使わないのもいい!
1.キャンプ今昔物語(その昔)
昔は、キャンプ場に到着したらまずテントを張る場所を考えて、すぐに荷物を降ろしてテント生地とポールを設置予定場所へと持って行ってましたね。まだ明るいうちに建ててしまわないと、暗くなってからじゃあ作業が難しい。突然雨が降った時には特に慌てちゃうので。当時はコールマンのテントを使っていました。懐かしいなぁ。
インナーテントにポールが組み付けられて、上からカバーで覆うっていう構造でした。インナーテントはこういうやつですね。面倒なので天気が良さそうだったらこれだけで寝てました。気候のいい時だったらそれでも十分だったんです。テントでは寝る以外には荷物置き場という役目があって、このインナーテントを張ったらすぐに車の中の荷物を運び込んでいました。
屋根が欲しいなあ、という時はこれです。折りたたみ式のクイックタープでした。当時はどこのメーカーか分からないようなこれを持っていましたねえ。
とにかくペグを打つのが嫌いだったんですね。あの針金の太いやつみたいな、銀色のペグや黄色のプラスチック製のペグはもう、打つ気がまったくしませんでした。ガイラインというロープだって一切使わなかったです。(今でも新品のまま残ってる…)
寝ている時に風が強くなったり雨が降って来たら仕方なく打ちましたけど、昼間に雨が降ってきたり、ああ今日は天気が崩れそうだなあと雨がパラパラし始めたら躊躇せず、
「勇気ある撤退だ!撤収っ!」
などと言いながら片付けました。
なぜそこまでペグを打つのが嫌だったか…だって、面倒だから。(え?それだけ?)
2.キャンプ今昔物語(そして今)
ところが、このペグ打ち嫌いの性格を根本的に治療してくれた夢のアイテムがここで登場します。
snowpeakの鋳造ペグ「ソリッドステーク50」ですね。
こんな使い方もできるのがいい!これはバームクーヘンを作った時、スタンド代わりにしたんですね。このソリッドステーク、長さは50センチのデカイやつなんですが、もう、これに勝るものはありません。それ以外にもサイズがいろいろありますが、私のイチ押しは50です。大は小を兼ねます。
どんなに柔らかい地面でもガッツリ奥まで叩き込めばビシッと止まります。揺るぐこともない。岩をも砕くという噂もありますが…それはやったことないわ。
というわけでHYMER.LIFEでは、ペグ打ちの音が全然違います。
周りのテントサイトから聞こえてくるペグの音は、
カンカンカンカンカンカンカンカンカンカン…と小さく何度も打っている音がします。とても繊細な感じ。
これがソリッドステークだと、
キーンキーンキーンキーンキーン。で終わり。まあ5回以上叩くことはまず無いでしょう。面倒クサがりの私たちにはとってはまさに救世主でありました。で、テントを張るのかというと…
ペグはタープのためだけに存在します。タープだと小さく丸めて荷物にならないのがいい。クイックタープは足が重いし、かさばるのでこっちに変えました。
テントは張りませんねえ。どうですかこの今昔物語。今と昔でやってる事がまったく違っています。変わったなあ…。いったいキャンプって何をもってキャンプなんだろう?
3.キャンプって何だっけ?
車中泊がメインになってテントを張らなくなると、たまにある「テント1張りおいくらです」っていうキャンプ場の料金体系が崩れてしまうわけで。テントで寝るからキャンプ?キャンプっていうのはテントで寝ること?(同じこと逆にしただけじゃん!)テント泊に心惹かれて今までアウトドアやって来たのかな?なーんて考えていくと、ようやく気付きます。
みずからのキャンプの原点は、飯盒炊さんだった!(昨日のお話参照ね)ということにです。
だから、テントには興味を感じないんですね。では、何が私たちには「キャンプ」だったのか。
その答えは…屋外で食べることだったんです。
遠足で木陰でお弁当を食べるあの美味しさ!ご飯は冷たくなっているのに、なんとも美味しい!そして、マクドナルドが日本に進出して来てハンバーガーを外で食べることが出来るようになって、公園で食べたり。