突然始まるのは良いとして、なぜ北京?

日本にたくさんの外国人観光客が来てくれるようになってから、もう数年が経とうとしています。東京から京都大阪へと抜けるゴールデンルートから始まって、少しづつその周辺地域にも拡がっているようです。

ツアー団体客として旅行に来て、日本がとても綺麗で安全な場所だと知って、次は個人で自由な旅の計画を立てるという人が多くなっているのでしょうね。

かつて、日本人もそうやって海外旅行を楽しむようになっていった歴史があります。ずいぶんと昔にパリでブランドショップから閉め出しをくらった恥ずかしい時代もありニュースになりました。

最近はそれを「民度」という言葉で説明されているみたいですけれど、大陸らしい表現ですね。日本では個人のマナーが悪いと言いましたが、その個人の集合体である民族のマナーの平均値として言い表すのが面白い。

多種多様な民族が暮らす大陸では、個人ではなく民族の単位でマナーも語られるようです。


つい先日、銀行で雑誌を読んでいた時に、「上海でも少しづつ交通マナーを守る人が増えて来て、今までのように無理に歩行者の波に突っ込んでくるようなことは少なくなった」という記事を見ました。

今から5年前、北京に行った時はもう驚きの連続!というのも、横断歩道を歩いていても、右左折の車がグイグイ突進して来たからです。それが変わりつつあるというのですから、さらに驚きです。

「それ、本当なら見てみたいな…」

そう思ったのです。

組織人では無い個人として何人も中国の人と話したことはありますが、けして悪い人ではありません。いたって普通。何も日本人と変わらない、常識人だし。悪い人は日本人にもいるわけだし。


わーっ!と中国市場を目掛けて資本投下した日本企業がほとんど失敗して終わったこのタイミングだからこそ、本当の地に着いたビジネスが始まるんじゃないか、と思うのです。

民度も高くなり購買力もついた個人が、これから本当に暮らしを良くしていこうとするからです。
そういえば、インターネットもそうでした。ネットバブル期にわーっと電子モールやECサイトを立ち上げた大手企業がほとんど失敗した後に、楽天が出来ました。みんなその時も楽天のことを上手くいかないと笑っていました。巨額の赤字を垂れ流したamazonもどれだけ世間から批判を受けたことか。


早過ぎただけかもしれない。

5年前に思いついたビジネス(越境EC)の行く末を、もう一度この目で確かめたいと思いました。

それが、北京へ向かうキッカケです。

では、hymer.life北京の旅の始まりです。