夜のマクタンとシャングリラホテルCEBU#05

セブ国際空港からホテルまでは、普通なら15分ぐらいで着くそうです。けれどもとにかく渋滞がひどいのがセブの街なんだそうで、特に空港から北の海岸線を回って行く道には、たくさんの工場が立ち並んでいるので、そこで働く人たちの通勤ラッシュに巻き込まれるのでした。

到着時刻は現地の18時30分。ちょうどみんなが仕事帰りか遊んだ後に帰宅する時間帯だったようです。

「あれなに?」

「聞いてみるね」

“あの乗り物は何ですか?”

(ダブルコーテーションで囲んでいるのは、英語で話しているという意味です。以下、日本語と英語の入り混じった会話をお楽しみください)

“ジプニーです。どこで乗っても良くて、どこで降りても良いタクシーみたいな使い方だけどバスのようにたくさん乗ります”

「ジプニーっていう乗り合いバスだって」

「へえ。すごいたくさん走ってるね」

「どうやって止めて乗るんだろうね…」

「知らない」

「英語で聞けよ!」

「あんた聞けば!?」

行く前にネットで見た情報では、さすがにジプニーに乗る旅行客は少ないそうです。というよりも、乗らない方が良いと書いてありました。白いボディのタクシーが走っていますので、これに乗るのが一番でしょうね。

「あれ見て!」

「おおお〜フィリピンの人もせっかちなのかなあ」

「大阪以外でこのタイプの信号を見たのは初めてだわ」

面白がって子どもが一緒にカウントダウンを始めました。早く行かないとまたゼロになっちゃう〜後ろで大騒ぎしていると、

フィリピン人は運転がとても荒いよ。日本人には運転できないね

まったくその通り。日頃デッカイ車を運転している私たちでも、さすがにこれは無理だ…

追い越し車線とかまったく関係ないし、車線はみ出したままずっと走ってる。ジプニーを追い抜かすために車がどんどん寄って来るんですね。

ここでもとても厳しいセキュリティチェックが行われています。車の下をミラーでチェックした上に、トランクを開けて犬がニオイを嗅いでチェックします。

危険物を持ち込ませないようにということなんでしょうけれど。

これも、日本でもやった方が良いかもしれませんね。特に新幹線なんかは包丁振り回し事件もあったことだし。外国人の入国も多くなっているから、そろそろそういう時代なのかもしれないなあ。簡易型でも良いので金属探知機のゲートぐらいは必要かも。

ホテルまで送ってもらって、英語の先生は帰って行きました。ありがとね〜


ホテルメインロビーは南国特有のデザイン。いつもの感じ。

もちろん清潔に保たれているし、とても広い。そして何より空いている…

ハワイとはまったく違う感じがします。人の少なさがとにかく目立つ。日本からの直行便は関空と成田と名古屋の5便しかなく、この時間帯なら成田と関空の2便が来てるはずなんだけど…。

時期的な理由もあるのだろうけど、日本人旅行者はかなり減ったのかな…何故だろう?

しかしこっちは何も考えちゃいません。

「空いていて良いねえ〜」

とってもお気軽気分です。ハワイのような混雑ぶりは盛り上がりはあるけれど、やはり疲れますからね。

ハワイはアメリカ西海岸からの旅行者が多く、バリ島はオーストラリアからの旅行者が多かった印象ですが、ここセブ島はとにかく韓国からの旅行者がたくさんいました。

チェックインも極めてスムーズに終わって、部屋へと移動します。

部屋まで案内はしてくれませんでしたが、荷物は預けているので、海側のオーシャンウィングという建物まで歩いて行きます。ホテルは少し古い感じ。建物は随分と時間がたっているのではないかなぁ

まあ、ここに住むわけではないし。

初日は予定通り、夕食を食べて風呂に入って寝るだけ。明日からの英語学習に備えなくては。

というわけで、TIDESというビュッフェディナーへと向かいました。そこが品数が多いと書いてあったらしく。ところが…

「うーん…美味しくないねえ」

「そうだねえ」

「ムリア(バリ島で宿泊したホテル)の方が美味しかったねえ」

「うん…このラーメンの麺なんて、フニャフニャだし」

「それは自分が茹ですぎただけじゃないの?」

「作ってもらったんだよ?」

とにかく食べ物にうるさい私たちはですね、東南アジアはタイに旅行に行ったのが好印象だったので、最近は東南アジアの方が舌が合うんじゃないかと思っているのです。それで、今回の海外企画旅はフィリピンになったわけですが…これはどうやら失敗だったのか?

「いやいや、ムリアの時も初日に入ったレストランで美味しくないなあと言ってたじゃん」

「それは、自分で日本蕎麦を作って蕎麦つゆと間違えてガーリック醤油をかけたからでしょうが」

「おおうっと、そんなこともありましたなあ」

それでも子どもはチョコレートフォンデュに大喜びしていたので、まあ良かったかな。

多分ですけどね、客層が中国と韓国の人が多いっていうので、そちら寄りになっている気がしました。そもそも東南アジアは味付けも濃いですし、日本食はまったくありません。

フィリピンの現地で食べられている料理を食べたいなと思うのですが、ビュッフェが多国籍化していてどれがそうなのか、素人には見分けがつかず…

「明日の朝食は期待できないなあ」

このTIDESというレストランは明日の朝食用のレストランでもありました。

「もう一つの方の朝食レストランへ行ってみよう」

「そうだね。あっちはイタリアンだから少しはメニューが違うかも」


そうしてまずは初日が終わったのでした。

しかし、食事が残念…と思ったのが、勘違いだったとこの後思い知るのです。