「さてさて今回の旅の企画はですねえ」
「なんですか突然」
「実は行き先はフィリピンとは申しましたけれど、マニラではないんですね。ちょっと外れたところへ行きますよお〜」
「ええ、そんなことだろうと思ってましたよ。で、何するの?」
「え?あれ?」
「だってさ、何かしら する事があるんでしょ?イベントが」
「おやまあ御察しの鋭いことで。行き先はですね…」
「セブ島でしょ?」
「あら?どうしてわかるの?」
「だってあなた、リゾートしか行かないじゃないの毎回」
全くその通り。初めての海外旅行こそロンドン〜パリでしたがそれも遠い昔。そのあとはハワイに数回行ってもうhymer.lifeが始まってからはハワイとバリ島、途中に北京というのはあったけれど、仕事関係でもあったし。
「そうなんですよお。青い海、広い空、白い波…これを満喫するというわけですけどね、ひとつだけ大切な約束があるんですよ」
「何ですか?」
「日本語禁止です」
「ええっ!?」
はい、そうですよお〜。なぜ昨日のお話が突然に英検のテストのお話になっていたかと言いますと、英語を勉強するというのがこの旅の目的なのでした。まさに研修旅行です。
とはいえ、日本語で話すこともあるだろうけどね。
「現地でセブ島出身の英語の先生やその家族と合流しますので、それからずっと英語です。日本語を話せる人は全くいません。ずーっと英語で暮らす1Weekですよおワクワク!」
「Oh! My goodness!」
それ、唯一知ってる現地っぽい英語ですよね。最近は恐れ多いので簡単にGodとは言わないらしい。英語でずっと話さなければならない英語縛りの一週間。さてどうなりますやら。
「そして、もう一つのイベントがございましてそれが今回の目玉企画です」
「ええっ?なんですかまだあるんですか?」
「はい、到着して3日目になりますが、朝は5時に英語の先生が迎えに来てくれまして、そこからセブ島の南の端まで車で3時間走って、とても自然豊かな地へ行きます。そこにですね…」
「いやいや、ちょっと待って。なぜ、英語の先生が企画に参加してんの?」
「あのですね、この先生は私たち以上にイベントが大好きで、それはもう盛りだくさんのスケジュールで歓迎してくれているんですよ」
「ほえ〜」
「この私が、今日の夜にホテルに到着した日は、お願いだからそっとしておいてくれと、わざわざ頼んだぐらいですから。日本にいる間にずっとLINEで白熱のバトルでしたよ」
「うへえ!強敵現る…」
「はい、覚悟しておいてください。というわけで、ジンベイザメだけでは済まないと思いますよ」
「ジンベイザメ?」
「あ、そうか、まだ言ってませんでしたね。今回のメインイベントは、
海中でジンベイザメを激写する!
というミッションです」
「うそでしょ…」
「ホントです」
機内は大阪の人がたくさん乗っているのかと思いきや、驚いたことにフィリピンの人がたくさん乗っていました。みんな日本に旅行に来ているんですねえ〜スゴイです。
お土産をたくさん買ってたみたいで、そう考えると日本の空港って土産物販売スペースが狭い気がするなあ。海外ではお土産販売の通路をクネクネ通らないと飛行機の搭乗口まで辿り着けないところが多いので、商魂たくましい気がする。
唯一、これは大阪の人だわというオバちゃんが近くに座っているのが、しわがれ声でわかりました。今日の晩ご飯は551やな〜と言ってたので、間違いないでしょう。飛行機で551の袋を初めて見ました。(新幹線ではたまに見るけど…)
「ねえねえ、ジンベイザメって人を襲わないの?」
「はい、襲いません。海の上の方、海面近くでオキアミを食べているんだそうです。ほら、あの海遊館で見たことあるでしょう?大きなヤツだけどゆーっくり泳いでるの」
「ああ、沖縄でも見たっけ。けどさ、考えてみてよ。あの水族館の水槽の中に入りたいと思う?ダイビングって言っても、素潜りでしょ?あのでっかい尾ビレでガンとかされたらさあ、あんたねえ死ぬよ?」
「それはねえまあ聞いてみたんだけどねえ、大丈夫らしいよ。近付かなければいいんだから」
「いやいや、あっちから近付いて来るじゃん!絶対ヤダ!」
上の写真は沖縄に行った時のジンベイザメです。デッカイでしょう?今回の企画はこの魚類最大の生き物の横で泳ぐというのです。
「でもさ、あのでっかい口の中に飲み込まれたりしないの?」
「その時は泳いで逃げてください」
「はいっ!?」
「ジンベイザメより早く泳げばいいの。あんなにゆーっくり泳いでるんだからさ」
「あのねえ…ちょっと言いたいことあるけど…また後にするわ」
「なによ。文句でもあるの?」
「ちょっと子どもの頃の話なんだけどね…また後で話すわ」
さて、飛行機に乗り込んでから4時間30分でセブ島まで到着しました。少し遅れたみたいですが、無事に到着です。
英語の先生たちが迎えに来てくれていました。セブ国際空港は新しくなって、とても綺麗な建物。まだ道案内の看板が付け替えられていないので気をつけなきゃいけないそうです。
このいかにも海外っていう雰囲気、ステキですよねえ〜
さあ、ホテルへ行きましょう!