寒さで凍結防止弁が戻らず〜そうだ、基地を作ろう!(その21)

基地予定地にて初の車中泊をした時のこと。その日は夜から朝にかけてとっても冷える日でした。気温が寝る前の表示を確認したところ、なーんと、

-2℃

となってました。

夜にかけてもっと下がったらしく、山の上というのもあってマイナス5度まで下がったんじゃないかなあ〜。さすがにSNOWPEAKのオフトンでも寒さを防ぎきれず、電気毛布はもちろん、寝る直前までガスヒーターで車内をあっためてから寝ました。

そして翌朝。いやー寒い!冬の山は極寒ですねえ。

さあ歯を磨こうと思って蛇口をひねると…水の出が悪い。

「あーはいはい。それな」

私はそんな時でも落ち着きはらって「ふっ…」と不敵な笑みを浮かべながらHYMERくんの進行方向左側へと歩みよります。

「ははは。まーたお前かぁ〜」

と言いながら、カチッ


あれ?

スコッスコッ!

あれーっ???

戻らない…

この、まあるい押しボタンを押せば、カチッっという音とともに排水弁が閉まるはずなんですが…何度押しても出っぱなし。

「おーっと困った。こりゃどういうことだぁ?」

先ほどまでの余裕の笑みはとたんに消え去り、排水がポタポタとしたたり落ちる、まるでお漏らししているかのようなHYMERくんを見ながら呆然と立ち尽くす私…。


「落ち着け…これは何かある」

上の羽根のようなものを回してみたりしたものの、変化なし。そんな時は!

「ささっ朝ごはんにしーよおっと」

秘技、見なかったコト。

こういう時は、焦ったところでどうにもならないですからね。もうちょっと頭が働いてから考えようかなとしたわけです。

で、寒いなあと思ってエンジンかけて暖房を。するとふと気付きました。

「あ!温度かな?」

もし、温度が低いと凍結防止弁が作動するのなら、寒い間は元に戻せないんじゃないかとピンときました。営業担当さんにメールして聞いたところ、やっぱりそうみたい。なるほどなるほど、そういうことかぁ。

よーし、ガンガン暖房かけよっと。

その日の朝は寒かったのですが、天気は良くて気温はすぐに上がって来まして。

「さーて、そろそろもいっかいやってみよ」

カチッ!

というわけで、この問題は解決。

ふふん〜と笑みを浮かべながら、暖かいコーヒーを入れて飲みました。その日は午後から陽がかげりまた寒くなって来たので、工事の人たちにもコーヒーを淹れて皆であったまりました。


いやあ、やっぱりアッタカイって良いことですねえ。火が使えるっていう人間だけの特権ですよねえ。ごちそうさまでした〜

さあ工事続行!