「よいかその方、ようく聞け」
「はは、お代官様」
「下関といえば河豚が有名なのは知っておろう?」
なんだかヒマになってくると、こうやって車中で小芝居が始まるのは毎度毎度のことで。
「も、もちろんでごぜえますお代官様。うちらのところでとれる河豚は激しい海流で揉まれた天然物の河豚…味も身も引き締まってそりゃあ美味いもんで」
「私もその下関の河豚とやら、一度食してみたいものよのう」
「さようでございましたか。すぐに村のもんにゆうて用意させますだ」
「一方その頃、関所近くの旅籠屋では。みたいな場面展開だよね?」
「そうそう」
「ご隠居さまあー!」
「お、あれは八兵衛の声じゃな?」
「はいご隠居さま、そのようで」
「八兵衛め、やっと追いつきやがったか。まったく世話のやける…」
「ハアハア、格さん、あっしのこと置いてかねえでくださいよ〜」
「何言ってんだ、ちょっと蕎麦でも食ってきますから先行って待っててくれと頼んだのはおまえじゃあないか」
「そりゃそう言いましたけど、先に行って待っててと言ってんのに、どんどん前に行っちゃうんだもの、こっちはお腹がいっぱいで歩けないってのにさあ」
「そうそうそんな感じだよねうっかり八兵衛は。で、そこで、ハッハッハッハッハ。格さん、許してあげなさい」
「そうそう」
「で、何の話だっけ?」
「河豚だよ!今日の晩御飯の!」
「あ、そうだった」
「早く電話してどっか予約しといてねん」
「りょ!」
ドドン!
はい〜今夜のお食事はこちらのお店にしました。下関にある「料亭しのだ」さんでございます。
「いやあ、これは見た感じよいですなあ」
「はい、こちらHYMERくんが停められる駐車場ありますかって電話で聞いたら、横の駐車場の空いてるところ使って停めてもらって良いですよ〜なんて気楽な感じでした隊長!」
「おーし!わかった!お腹がすいたから先に入って注文しといて」
「じゃ、先に入ってるね〜」
上に上がると、子どもが持って上がったドキンちゃん&コキンちゃんがお出迎えしてくれていました。(なんで?)
「うわ〜なかなか料亭って感じだねぇ」
「うん、これ見て見て。畳のヘリが河豚だよ」
「ホントだ!カワイイ!」
「いやあ、良いですなあ〜この古びた感じ。歴史を感じますなあ」
「ホントだねえ」
「注文は?」
「うん、頼んどいたよ。河豚会席ね」
「りょーかーい」
「ぬははは!お主も悪よのう、余は満腹じゃ!」
注:本人はハワイのビーチをイメージしてポーズをとっております。
さて、この日は下関で食事したあと、下関IC近くの日帰り温泉へ。
「壇ノ浦パーキングエリアがいいなあ。朝になったら景色が綺麗なんじゃない?」