フェリーに乗れない(日本縦断〜その20)

さーて、ようやく始まりました北海道への旅。(まだ日本縦断になっていないけど?)

意を決して、今年の夏は北海道に行こうと重い腰を上げてからというもの、北海道に何の魅力があるのかもわからないままなのに、それでも何やらワクワクしながら、旅に出る。それがキャンカー旅というものです。

フェリーに乗るのは敦賀港からにしました。そこから苫小牧東へと船で向かえば、あとは北海道を満喫するだけ。

フェリーに乗るのはだいたい20時間ぐらい。料金は20万円ほど。うーん高いなあ。もったいないなあ。やっぱり青森まで地面の上を走って行って、それから北海道に渡った方が安いかな。

そんなふうにいろいろ考えていましたが、そこでフェリーに乗ってもいいんじゃない?という神のお告げが。

だって、運転がたいへんだものね

いやあ、そ、そうですか?そ、それなら、そうさせて頂こうかしら。

いま、土砂崩れで北陸自動車道が通行止めなんだ

この日は、1週間ほど前から続く低気圧の影響で、雨が土砂災害を呼んでいて、敦賀から北へ向かう高速道路が通行止めになっていました。

でも、その手前で高速降りるから大丈夫だもんね

そう考えて北陸自動車道を走っていたときのこと、突然電話がなります。フェリー会社からの連絡でした。

低気圧で海が荒れているので、車体を固縛できますか?

低気圧で海が荒れており、波が4メートル以上あるので、車体をロープなどで固定しないといけないというのです。レッカー移動に使用する金具が車体前方にあることは確認できたものの、車体後方にはロープをくくりつけるような場所が無いらしい。

あーそれだと、車体にロープをかけて固定することになりますね

そして、船が揺れて車体に傷がつくようなことがあっても文句言わないっていう書類にサインしなければならないという。

そりゃ無理だよね

ちょっとぶつけたぐらいでもペコっと凹んでしまうようなシャーシだから、さすがにそれは無理かな。また修理の日々になってしまう。

この赤いマルの部分に牽引用フックが取り付けられる

まあ、船の揺れぐあいも含めて、船が到着したら船上係員の人に聞いてみるかーと敦賀港で待っていたら、どうやら話を聞きつけた受付担当のベテランがやってきて、確認したところ、この波では固定するのは避けられないというのです。

本当に残念です…乗って頂きたいんですけどね…

さあ、北海道への旅が「日本縦断」に変わった瞬間でした。

仕方ない。青森まで走るか!

日本縦断の旅、スタート!